心のこもったプレゼントというのはどんな相手からで、たとえ自分の趣味に合わなかったとしても、やはりその気持ちがとても嬉しいものですよね。もらった時にその良さがわからなくても、後から思い返すとそのプレゼントにどんな気持ちがこもっていたのか気付く時もあるんです。

私も今になって思い返してみて嬉しいと感じるのが、母から20歳の誕生日にもらったプレゼントです。20歳というと大人の仲間入りをする節目の年でもあります。しかし、大学生で若かった私は、プレゼントにこもった気持ちよりもファッションや美容に夢中で、当時は母からのプレゼントにあまり喜べなかったのです。

その理由は、プレゼントの中身が実印だったからです。母は一生ものになる大人の証として実印をプレゼントしてくれたのです。

それから数年経ち、大人として責任を持って生きていくということを意識し始めてから、唯一無二の手作りの実印の価値や母のそれにこめられた思いなどが解り、とても嬉しく思いました。結婚して名字が変わった今でも、母からもらった実印は大切に持っています。